こんにちは。夫の秋鐘です(o^^o)ノ🔔
インクルーシブ教育ってご存知ですか?息子が生まれたばかりの頃によく耳にしたような気がしますが海外の流行りかと思って気にしていませんでした。息子の卒園が近付いてきたため小学校生活について考え始め、インクルーシブ教育を知り、自分なりの考えを持っていた方が良いと思うようになりました。
今日は秋鐘の人生経験からインクルーシブ教育について考えていきたいと思います。
インクルーシブ教育の簡単まとめ
インクルーシブ社会
- 障害が無い社会を実現できれば障害者は存在しなくなる
- 国籍、LGBT、身体的特徴、全て個性として平等な世界を創ろう
インクルーシブ社会を実現するためには幼い頃からインクルーシブ環境で育ち、それが当たり前という前提で物事を考える習慣が重要。
そのような環境を用意し、さまざまな課題に対してみんなで知恵を出し合う機会を提供し導いていくのがインクルーシブ教育。
新しい教育ではなく、すでに文科省から全国の小学校に導入支持が出ている。海外では当たり前の教育で日本は遅れている。
インクルーシブ教育の課題
NHK福祉情報サイト・ハートネットに投稿された悲鳴を109件全て目を通しました。
要約するとこんな感じかと思います。
- ただごちゃ混ぜにするだけではイジメに繋がる
- 海外を例にするなら飛び級とセットじゃないと優等生が苦しむ
- 教員を増やして余裕を生まなければ一人一人の個性とか言ってられない
- 支援学校と分けた方が結果的に一人一人に手厚いサポートが可能になる
- インクルーシブを強制することがすでにインクルーシブでは無い
- 『みんなと同じ事ができる』をゴールにしている時点で矛盾が生じている
- 当たり前にインクルーシブ環境で育ったので当たり前じゃない社会が悲しい
- 自然とお世話係になる子が決まってきて負担が集中してしまい可哀想
インクルーシブ教育が成功してる事例もあり、障害を感じず協力して生活する事が当たり前として育った人もいる。
だが、インクルーシブ教育が失敗してドロップアウトしてしまった子も大勢いる。
排除、分離、強制、いじめ、、、この4つが日本のインクルーシブ教育で起こる大きな問題で、それこそまさにインクルーシブ社会が解決しなければならない課題だと思いました。
卵が先が鶏が先か
インクルーシブ社会を実現するために、幼児期からインクルーシブ教育を行うことが大事ではありますが、
インクルーシブ教育を成功させるためにはインクルーシブ社会が実現している必要があると思いました。
優良企業に就職するため有名な大学を目指すのは普通だと思いますし、学業において障害者に足を引っ張られたくないと思ってしまう親もいるでしょう。そういう家庭教育を受けてきた子供もそう思ってしまうかもしれません。
そして実際問題として企業は学歴を無視できませんし、可能な限り優秀な人材を獲得しようとします。
家庭の経済状況でも生まれながらに差があることは事実です。
でも、もし全て逆ならどうでしょう?
優良企業は学歴を完全に無視して採用するし待遇も分けない。人柄、経験、問題解決能力を測る試験とくじ引きによる運で全て決まる。もしそうなら有名大学を目指すより集団で協力して問題を解決していく経験の方が価値が高くなり、各家庭でも積極的にインクルーシブ教育を充実させていく方向に進むでしょう。
その結果、これまでの社会では気付かなかった価値に気付き多くのイノベーションが起こり全員が豊かになっていく未来はあり得ると思います。
カサンドラ症候群の問題
自分はいろんなタイプの人と遊んできたし、養護学校でボランティアをしていろいろな子と過ごしたこともあります。家庭教師をした時には中3の子に小3の算数を教えていたこともあります。いずれも苦にはなりませんでした。
人並み以上にインクルーシブな視点を持っていたつもりで会社でも教育係を任さることが多かったのですが、ASDの人を指導した時はメンタルが崩壊してしまい周囲に相談しても指導力不足と技量不足と言われ、まさにカサンドラ症候群になってしまった辛い経験があります。
自己主張(ワガママ)で環境を変えてもらい何とか抜け出せましたが副作用が出ています。
また、カサンドラ状態から抜け出るときには、副作用がある。それは、常に合理的な説明を心がけるようになることや、アスペルガー症候群男性の自己主張に対抗するために、自分の気持ちを譲らずしっかりと自己主張していくことから生まれる。物事を合理的に考えていくようになると、カサンドラの思考パターンも常に目的を持つことを意識するようになり、無駄なことには価値が見出せなくなることがある。本当の自分の上にアスペルガー症候群としての特性が出てくるのだ。そのため、アスペルガー症候群以外の人間関係におけるコミュニケーションに影響が出て、自分が周囲から浮いているとか、以前より嫌な人間になったと感じることがある[54]。
Wikipedia
この経験以来ずっと考え続けています。
- ASDの人と付き合うには心が邪魔になる
- 心を捨てることで身を守れる
- 上手く行かなかったのは知識不足のせい
- 知識だけあっても経験しなければ理解出来ない
- 経験したことがあるからといって今度は上手くやれるとも思えない
- 上手くやれないのは社会のシステムのせい(評価、ノルマ、成果、時間的制約)
- 心を捨てて社会のシステムを無視すれば今度は上手くやれるかもしれない
- それは果たして上手くやれたと言えるのだろうか?
- そこまでしてASDの人を守ってあげる必要はあるのだろうか?
- その時、誰が自分を守ってくれるのだろうか?
幼い頃からASDとカサンドラ症候群について予備知識があり初対面での直感的な違和感を確信できていたなら事前に対応を考えられて結果が違ったのかもしれません。
また、周囲がみんな知識を持っていればチーム全体で助け合えたのかもしれません。
そもそも1人の人間がどうこう出来るレベルの問題ではなく、社会全体で解決していく必要があります。
今の社会ではASDの人も深く関わる人も孤立してしまい、人知れずひっそりと社会からドロップアウトしていくしかありません。誰にでも起こり得る不幸を防ぐためにはインクルーシブ教育が必要不可欠です。
一方でASDの人と深く関わり深く考えるほどその人にもASD特性が出てくるリスクがあります。
という事は、インクルーシブ教育のゴールは『全員がASD特性を獲得し感情を含めない合理的な行動ができるようになる』なのでしょうか?
それは凄く怖い事のように思えます。同時に、もしそうなれば仕事や人間関係で疲れる事が減って案外幸福度は上がるのかもしれないと思うこともあります。
ディスグレシアの問題
思い返すと、先に書いたASDの人は同時にディスグレシアでもあったかもしれません。
「文章を読むのが苦手で出来ない」と悩んでいましたが、この時の自分にはディスグレシアの知識が無く出会ったことも無かったため、訓練で改善できるという全く見当違いで無意味なアドバイスをしただけでした。
カサンドラ症候群を抜けてからも考え続けていましたが、Twitterでディスグレシアを知り、そんな子供のために環境を改善しようと学校や試験会場に対応を求める懸命な母親の様子を垣間見てようやく事態が分かってきました。
障害を持って生まれてきたことに罪はありません。障害は社会の理解とサポートで解決できます。出来るのにやらない理由は必要ありません。障害を取り除くことを邪魔する『公平さ』って何でしょうか。
診断書の有無による対応を臨機応変に考えるんじゃなくて、そういう人がいることを前提としたシステムが当たり前に必要なのです。
まとめ
問題点まとめ
◾️小学校
多様な人とのコミュニケーションを経て想像力を育む
◾️小学校の支援員
ドロップアウトしないように理解を示し心の支えになる
↓
自分の生命に直結しないのでここまでは上手くいく可能性が高い
◾️中学校以降
成績によってヒエラルキーが出来上がる
↓
自分がヒエラルキーの下位層にならないため排除、イジメに流れてしまう可能性がある
◾️社会に出た時
締切、成果、コスト意識、技術力、知識量、リーダーシップ、向上心を要求されるプレッシャーの中で本当の社会的障害に直面する
↓
組織や自分を守るため排除、分離、強制、イジメに流れてしまう可能性が高い
問題点を解決するには
小学校でインクルーシブ教育を終わりにせず中学校でも引き続き実施する。
『中学生から擬似的な社会経験を積ませる』ことで本当の障害について考える機会を与える。
次に『障害がある児童の保護者の生々しい葛藤や努力、社会との分断を包み隠さず共有する』ことで社会の歪みに気付かせ、問題意識を持たせる。
理想的な社会システムを達成するために自分がどのように協力出来るかというテーマで親等の大人と話し合わせる。
社会に出たら会社でインクルーシブ教育とコンプライアンス研修を定期的に開催し高い意識を保つように努める。そうすればカサンドラ症候群になりかけた人を素早く察知しチーム全体でフォロー出来る可能性が生まれる。
識字障害などが意識出来れば苦手そうなことは無理にやらせず、その代わりにどんな協力をしてもらえるのか建設的な話し合いが出きるかもしれないし、適切な目標設定として会社に認めてもらえるようになるかもしれない(研修によって管理職層や人事部、経営者の意識も変わっていく)
少子化によって年々人材の換えが効かなくなっていくことは明白である。インクルーシブ教育によって優良企業を見抜く力を養うことで、このような意識を持てないブラック企業は働き手を失い淘汰されていく。
やがて何世代か後にはダイバーシティが実現する可能性が十分にある。
本日はここまで。
お付き合い下さりありがとうございました。
全人類が幸せになれる未来はきっと来る!
毎日トラウマと戦い続けるSweet⭐︎Home!
それでは次回もお楽しみに〜╰(*´︶`*)╯♡